夏の風物詩としておなじみになった新潟直線重賞アイビスサマーダッシュ。
個人的には最近でいうと、3年前に8番人気のケイティラブを本命にして的中したレースだ。
新潟直線は適性の有無がとても重要で、適性さえあれば人気薄だろうとも好走できる可能性はある。
ということでまずはレースラップを見て、求められる適性をつかむことから始めよう。1000mという超短距離戦だけに、スピードが重要だと思われがちだが、実際にはそうではないのだ。
2012年
11.6-9.9-10.6-10.2-11.9
2011年
11.8-10.0-10.5-10.0-11.5
2010年
11.6-9.9-10.3-10.1-12.0
2009年
11.9-10.2-11.0-10.3-12.8
2008年
11.8-9.9-10.4-10.5-11.6
ご覧のとおり、2ハロン目から急激に加速し、3、4F目までスピードを継続。しかし、5F目では大きく減速している。過去5年で落差が1秒以内だったレースは皆無。
つまり、アイビスサマーダッシュというレースは最後の1Fでいかに持ちこたえられるかという“我慢比べレース”なのだ。
瞬発力よりも、中盤で脚を使える持続力と、最後の1Fで我慢できる底力が最も重要になってくる。
サンデーサイレンス系が不振
血統的に父サンデーサイレンスが強調できないといったのも、これが理由である。瞬発力に優れたSS系は、基本的にアイビスSDには合わない。
実際、SS系の過去5年の成績は……
父サンデーサイレンス
(0−0−1−11)
母父サンデーサイレンス
(1−0−0−7)
ご覧のとおり、悲惨な成績に終わっている。唯一の好走馬アルティマトゥーレは後にスプリンターズSで1番人気に推されたほどの馬。しかしここでは2番人気3着と人気を裏切っている。
まとめると、瞬発力に秀でたSSの血はこの舞台においては大きなマイナスになる。