前回、前々回と函館2歳Sで求められる血統要素についてみてきた。

今回は「サンデーサイレンス(SS)系」と「アメリカ血統」以外の血統ファクターを見ていこう。

瞬発力が求められず、持続力と早熟性が求められる函館2歳S。その舞台である函館芝コースは、基本的にスタミナとパワーが求められる。

アメリカ血統は総じてパワーを秘めているが、一方でスタミナ面で不安を持つ馬が多い。

そこで函館2歳Sでは「早熟血統(=アメリカ血統)×スタミナ血統」という配合の馬が激走するケースが目立っている。過去の好走馬を見ていくと、一目瞭然だろう。

例えば昨年の1着馬ストークアンドレイは父クロフネ、母父シルヴァーホークという血統。

クロフネは御存知の通り、JCダート馬でパワーを秘めた馬。また、フサイチリシャールが朝日杯FSを勝ち、ホエールキャプチャが阪神JFで2着しているように、2歳時から活躍する産駒も多い。

一方のシルヴァーホークはグラスワンダーの父として知られている。グランプリ有馬記念を連覇する産駒を輩出したことでも分かるとおり、スタミナを持った種牡馬だ。

また、昨年の2着馬コスモシルバードは父スウェプトオーヴァーボード、母父ダンスインザダークという血統。

ミスプロ系のスウェプトオーヴァーボードは仕上がりが早いダート馬で、産駒のパドトロワは函館スプリントSの勝ち馬。函館芝1200mに合った馬ということだ。ダンスインザダークは言わずもがな菊花賞馬で、豊富なスタミナを持っている。

パワーとスタミナを求められる函館芝コースで行われる函館2歳Sでは「早熟血統(=アメリカ血統)×スタミナ血統」を狙うことが的中への近道となるのだ。