今回は安田記念で人気を裏切る馬の共通点を探っていこう。

1、2、3番人気と上位人気に支持されながら凡走した馬たちが、なぜ走れなかったかを探っていくことで今回の“危険な人気馬”が見えてくる。

安田記念の危険な人気馬

ポイントとなるのは58キロという過酷な斤量を背負わなければいけない点だ。

JRAの競馬では58キロ以上の斤量を背負う機会はめったにない。だから背負い慣れている57キロまでなら対処できる馬も、58キロになった途端、戸惑うというケースが多々見られる。

みなさんだっていつも履き慣れている靴で走るときは足元を気にすることはないはず。しかし、新品の靴が昔の靴より重かったら、気になって仕方ないのではないだろうか。慣れれば気にならないだろうが、競走馬にとっての1600mは人間にとって数百メートル程度に過ぎない。その間に違和感がなくなるかといえば、なくならないはずだ。

競走馬にとっても同じ。背負い慣れない斤量になれるまでには時間がかかる。

・本質的に重い斤量への適性がある
・重い斤量を背負って好走した経験がある

このどちらかでない限り、58キロを克服することは難しい。

安田記念の歴史を振り返ると、斤量を克服できなかった人気馬が多々いることが分かる。3番人気以内に支持されながら、凡走した馬たちを見てみることにしよう。

ワールドエース(3番人気5着)
初の58キロ

グランプリボス(2番人気10着)
58キロで好走歴あり

サダムパテック(1番人気9着)
初の58キロ

アパパネ(1番人気6着)
2度目の56キロ。1度目は馬券圏外

ダノンヨーヨー(2番人気10着)
初の58キロ

リーチザクラウン(1番人気14着)
初の58キロ

トライアンフマーチ(2番人気4着)
初の58キロ

キャプテントゥーレ(3番人気7着)
58キロで好走歴あり

ご覧のとおり、過去5年で3番人気以内に支持されながら4着以下に敗れた8頭(※3歳馬と外国馬は除く)のうち、6頭は58キロの克服歴がなかった。しかもうち5頭は初めての58キロだった。

明らかに58キロへの戸惑いがあったことが分かる。

斤量を苦にしないタイプの馬もいるため、初めて58キロを背負う馬がすべてダメというわけではないが、少なくとも強調材料でないことは知っておいて損はないだろう。

よって、今回の検証からすると、58キロの克服歴がない人気馬はこの馬だ。

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重たくてパワーがある血統のため、58キロを克服できそうな感じもする。が、やはり初めて58キロを背負う馬が人気になるというのだから、疑ってみて損はないだろう。