今回は毎日王冠の「3歳馬の取捨選択」に関して書いていこう。

一昔前まで、毎日王冠は3歳馬にとって“鬼門”といえるレースだった。2000年以降は7頭の3歳馬がこのレースに臨んでいたが、最高順位は4着で馬券に絡むことはできなかった。

しかし、近年は傾向が完全に変わっている。

2010年、アリゼオとエイシンアポロンの3歳勢が連対を独占し、翌年もリアルインパクトが2着。そして2012年にはカレンブラックヒルとジャスタウェイが再び連対を果たしている。

昨年こそコディーノが不発に終わったが、2010年以降は(2−3−0−2)と完全に「3歳有利」の構図ができている。

一体なぜ、鬼門となるレースが一転して3歳勢が活躍できるようになったのか?

理由は2つだと考えられる。

・菊花賞の権威の低下
・有力古馬の出走回避

まずは一つ目から。昔は長距離GIといえば、華形レースだった。最も権威あるレースは天皇賞春であり、菊花賞は「最も強い馬が勝つ」と言われ、激戦が繰り広げられた。

しかし、競馬のスピード化に伴い、長距離GIの価値が低下。スタミナよりスピードがある血統が重宝され、中距離適性の高い馬を作る馬作りが進んだ。

特に近年は長距離GIを勝ったところで種牡馬価値が上がらない。デルタブルースはGI2勝にもかかわらず種牡馬になれなかったし、菊花賞馬ビッグウィークや天皇賞春馬マイネルキッツも乗馬となってしまった。

だからメリットの少ない菊花賞より、天皇賞秋やマイルチャンピオンシップ路線に進む3歳が増えている。当然、前哨戦として毎日王冠を選択する馬も多くなってきた。

つまり、昔なら菊花賞に進んだ強い3歳たちが、毎日王冠を選択することが多くなったのだ。

さらに有力古馬たちは天皇賞秋、ジャパンカップ、有馬記念の“古馬3冠”をにらみ、毎日王冠をパスすることが多くなった。近年ではブエナビスタやジェンティルドンナのように、天皇賞秋から始動して秋はGI3戦のみというローテーションが普通になってきている。

加えて日本競馬の悲願とされる凱旋門賞へ挑戦する馬が続出したことで、毎日王冠における古馬の層は薄くなった。

例えば今年もジェンティルドンナは天皇賞秋から始動する。さらに毎日王冠で2度馬券になっているジャスタウェイは、凱旋門賞挑戦により今回は不参加。昔ならこういった馬たちが出てきたものだが、時代は移り変わるものだ。

まとめると、毎日王冠は昔より3歳勢が走れる環境が整っている

ということで、今年もこの3歳、特にこの馬には注意を払わなければいけない。

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前走は痛恨の出遅れでGI制覇のチャンスを棒に振ったが、秀逸な上がりを使って能力の高さを示した。ここでも走れる可能性は十分だ。