全頭診断その2

今週は日本ダービーの徹底検証を行っている。今回は恒例の“全頭診断”を行う。

「血統」に加えて「穴馬の条件」を紐解き、「取捨選択ファクター」といった様々なデータを用いて検証を行ってきた中で、各馬の「総評」をお届けする。今回は第2弾。なお、

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週末の予想に直結する可能性が高く、内容は必見。メンバーを1頭ずつ切っていこう。

なお、ウインフルブルームが直前で取り消しになってしまったため、今回は同馬の診断をサンプルとして公開する。

日本ダービー全頭診断その2

※枠順、馬名(血統評価A〜E)の順
※血統評価はあくまでも血統のみ見た評価であり、出走馬自体の評価ではありません
※特別な注釈がない限り、データは過去1年のもの
※ブログ用に一部修正している箇所があります。ご了承ください

4−7 ウインフルブルーム(B)
勝ち馬の絶対条件→◯
穴馬の条件(先行/実績/枠)→◯
取捨選択ファクター→◯
特注血統→×

父スペシャルウィーク、母父サクラユタカオーという血統。

皐月賞では自信の本命に抜擢し、お世話になった馬。まずはその時の血統考察(正確に言えば朝日杯FS時のもの)を引用しよう。

以下、引用。

母父がサクラユタカオーというのはスペシャルウィークにとって救いかも知れない。

スペシャルウィーク産駒は総じてズブい。だからキレ味のなさを補える牝馬のほうに活躍馬が集中している。反対に言えば、牡馬はズブすぎるから大成できていない。

しかし、サクラユタカオーのプリンスリーギフト系はスピード豊かな血統であり、軽さを持った血だ。

つまり、スペシャルウィークのズブさを緩和してくれる可能性がある。実際、プリンスリーギフト系との組み合わせは、複勝率34%、複勝回収値も80と標準以上。

しかもウインフルブルームの母母父はノーザンテースト。何を隠そう、このノーザンテーストがスペシャルウィークとの相性ナンバーワンの系統なのだ。

特に牡馬との相性がよく、複勝率は42%、複勝回収値は95と、高水準。インティライミを輩出していることからも、相性の良さが分かるだろう。

この母系によって、スペシャルウィークが力を発揮できているのかもしれない。

引用、ここまで。

つまり、ウインフルブルームはスペシャルウィークの成功配合と言えるのだ。

今となってはスペシャルウィークは種牡馬として地味な存在だが、ダービー馬であり、シーザリオやブエナビスタといった東京芝2400MのGIで勝てる馬を輩出している。牡馬でもインティライミとリーチザクラウンがダービーで2着。これまでダービーに出走して一桁人気に支持された馬は4頭しかいないが、(0−2−0−2)なら相性が悪いとは言えないはずだ。

さらに初年度産駒から東京芝2400Mにおける成績を見てみると、7番人気以内に支持された馬の成績は……

◆スペシャルウィーク産駒
集計期間:2004. 5. 1 ~ 2014. 5.25
——————————————–
着別度数 勝率 複勝率 単回値 複回値
——————————————–
10-15- 8-36/69 14.5% 47.8% 70 115
——————————————–

ご覧のとおり、優秀な成績を残している。

取捨選択ファクターをクリアし、皐月賞3着と逃げの脚質で穴馬の条件に合致。距離不安や戦績の地味さもあって人気はない。

最高の穴馬と言っていいだろう。

4−8 スズカデヴィアス(C)
父キングカメハメハ、母父サンデーサイレンスという血統。

トゥザワールドと同じ配合だが、特注血統を持っていない分、評価は落ちる。

逃げるわけでも、圧倒的な決め手があるわけでもなく、パンチ力不足。穴馬の条件にも取捨選択ファクターにも合致していない。

相手なりに走れる馬で、走っても人気にならないため、長く付き合っていきたいタイプだが、ここでは買えない。

5−9 アズマシャトル(B)
父ゼンノロブロイ、母父マルゼンスキーという血統。

ゼンノロブロイはジャパンカップの覇者であり、ダービー2着馬。種牡馬としてもオークス馬のサンテミリオンを輩出し、コース成績もよい。特注血統を持っていないとはいえ、評価したい馬だ。

もっとも、それ以外に買える要素がない。

ラジオNIKKEIで2着になった時には将来を期待したが、その後はアクシデントもあって成長しきれず。前走に至っては全く見せ場のない13着に沈んだ。

東京代わりがプラスであることは間違いないが、常識的に考えてここで復活を遂げるというのは無理な話だ。

6−10 ベルキャニオン
メールマガジンに掲載

6−11 ハギノハイブリッド
メールマガジンに掲載

6−12 エキマエ(E)
父メイショウボーラー、母父コマンダーインチーフという血統。

ダート馬。記念出走。この馬が出なければシャドウダンサーが出られたかもしれないかと思うと、本当に残念でならない。

ということで、この中で「面白そうな穴馬」はこの馬!

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