前回は「京成杯AHで気になる要素」について触れた。今回はその検証を行っていこう。
前回伏せ字にした正解を明かすと、過去5年で「上がりが4位以下」だった馬が9頭も好走していた。
スピード化が進む日本の競馬では、特に上がり3ハロンのスピードが求められる。普通の重賞レースであれば上がり3ハロンのスピードがなければ好走できない、といったケースも多々見られる。
しかし、京成杯AHで好走した馬の脚質を見てみると……上がり3ハロンで3位以内の脚を使った馬は6頭しかいない。
必然的に位置取りが後ろの馬は厳しくなり、4角10番手以下で好走した馬は2頭のみ。
好走ゾーンは「4角2番手〜8番手」で、好走馬13頭が該当している。
これは何を意味しているのか? 答えは簡単で、「立ち回りのうまい馬が上位に来ている」ということだ。
上がり3ハロンの脚がない馬でも、直線の短い中山であれば内々をうまく立ち回れば好走の可能性が十分にあるということ。反対に瞬発力が武器で上がり3ハロンにすべてをかけるようなタイプの馬にとっては危険なレースということだ。
まとめると、上がり勝負のレースで負けてきているが器用なタイプの馬が「おいしい穴馬」に、上がり3ハロンの瞬発力で実績を残してきた馬が「危険な人気馬」になる。
長々と書いてきたが、つまり中山を象徴するようなレースということで、器用なタイプの馬を狙っていけば穴馬券的中への道は開けてくるはずだ。
さて、「穴馬」と「危険な人気馬」のタイプが分かったと思うが、となると人気必至なこの馬は当然「危険な人気馬」に分類されるだろう。
次回は京成杯AHの「血統面」について考察していく。乞うご期待!