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青々とした日差しが芝生を包み込む中、ゴール板を1着で駆け抜けたのはロードカナロアだった。

昨年末、“スプリント界の凱旋門賞”香港スプリントを制して世界のスプリント王となったロードカナロアが、今度はマイル王者の栄冠を手にした。

その強さには、ただただ脱帽だった。

ロードカナロアにはいくつかの不安要素があった

キングカメハメハ産駒が1頭も買ったことがない1200mから1600mという距離延長のローテーション。(ロードカナロアは安田記念で勝てない!?不吉な血統データ

府中のGIにおける中枠の絶対的な不振。(安田記念、ロードカナロアとグランプリボスの“危険過ぎる枠順”

だが、そんなことが全く関係ないということを、“世界のロードカナロア”は証明してくれた

ロードカナロアは……

父:キングカメハメハ(キングマンボ系)
母:レディブラッサム(ストームキャット系)
母父:ストームキャット

という血統。1番人気に支持されたため、妙味を考えて消しとしたが、「斤量不安はなく血統的にも来ておかしくはない」と記したように、いくつかのプラス要素が存在した。

中でも血統面。サンデーサイレンス産駒が不振の安田記念において、非SS系というのはプラス要素だった。また母父ストームキャットは現在の東京芝コースにおける“トレンド”(ダービー馬キズナの血統〜ディープインパクト産駒のトレンド〜)。さらに母母父にはリボーの血が通っていて、安田記念を制するために不可欠な底力を補っている。

外しておいてこんなこと言うのは後出しなわけだが(笑/ただ血統的に来てもおかしくないとは書いておいただけに許してほしい)、血統的には走れる要素が十分にあったということだ。

ただ何よりも、幾つもの不安要素を吹き飛ばすだけのロードカナロアの強さに、今はただただ脱帽している。

今後の選択肢が広がり、逆にどのように使っていくかが難しくなりそうだが、その活躍の場は世界へ広がっていくはず。“世界のロードカナロア”の活躍に、今後も期待したい