夢を見せてくれたオルフェーヴル (C)Meteorshoweryn

日本の5冠馬オルフェーヴルが7日に行われた凱旋門賞(ロンシャン競馬場/GI芝2400m)に出走した。直線で抜け出し、日本競馬界の悲願となる優勝も目の前に見えていたが、残り25m付近でソレミアにかわされて2着に終わった。

悔しかった、では片付けることのできない痛恨のレース。2375mまで夢を見たロンシャンでの激走。しかし、本当に勝たなければ意味がない。ただ、これを単なる“世界の壁”で片付けることもまた許されない。

オルフェーヴルが2着に入った凱旋門賞とは何だったのか。私なりに振り返ってみたい



“世界の壁”はもはや幻想

おそらく新聞の紙面やネット上には、使い古された「世界の壁」という表現が踊ることだろう。

しかし、あえて言いたい。そんなものはもはや過去のモノだと。日本人が勝手に作り上げている幻想にすぎない、と。

オルフェーヴルはその強さを存分に示した。

デインドリームやスノーフェアリー、ナサニエルといったライバルたちが直前で回避するなど、相手関係に関しては恵まれたことは事実だ。しかし一方で、日本では経験したことのない道悪や18頭立ての大外枠という明らかな不利も被った。

その上で、最も強い競馬をしたと確信できる内容での2着。ライバルと見られていたキャメロットやサオノワ、シャレータといった馬たちは掲示板にすら載ることができなかったし、オルフェーヴルのはるか後方でもがいていた。

どこに壁などあったというのか

オルフェーヴルは世界最高のレースを勝つに値する能力を持った馬だった。その事実に、疑いの余地はない。これは間違いなく、誇ってしかるべきだろう。

それでも勝つことに意義があるのが凱旋門賞

しかし、だからこそ勝たなければいけなかった。今年こそ、勝つことが大事だったのだ。

世界の壁などない。日本の競馬は最高峰のレベルに到達している。しかし、だからこそ、勝ってそれを証明する必要があった。

「勝ったことがある」という経験は、人々が思うよりも数段重要なことなのだ。

重賞を勝ったことがないトレーナーは、500万条件を意識した馬作りしかできない。結果、重賞を勝てる馬を潰してしまうこともある。

GIを勝ったことのない騎手は、GIIまでの乗り方しかできない。屈強な馬たちが集まった中での乗り方を知らなければ、勝てる馬を負けさせることなどいとも簡単だ。

世界で勝った経験のないファンは、オルフェーヴルが2着で「善戦した」といって「よくやった」で終わってしまう。だが勝ったことがあれば、「なぜ勝てなかったのか」「(例え負けたとしても)勝った時と何が違ったのか」を検証するはずだ。

オルフェーヴルは2着でも称賛されるが、例えば柔道の銀メダリストが拍手で迎えられることはないだろう。日本において柔道のメダルは金以外評価されないからだ。なぜならそれは、柔道を築いてきたのが日本人であり、日本人が柔道で勝ってきたからである。

オルフェーヴルが凱旋門賞で勝てば、「凱旋門賞を勝ったことのある日本人」は世界中で行われているレースをひとつの選択肢として見ることができただろう。なぜ勝てないのか、を闇雲に探るのではなくなぜ負けたのか、を成功例と照らしあわせて真剣に考えることだろう。

オルフェーヴルには勝つチャンスがあった。そのチャンスを逸してしまったことが、本当に残念でならない

世界一のレースをした日本近代競馬の結晶

ただ最後に言いたいことは、日本近代競馬の結晶は最高のレースをしたということだ。

▼オルフェーヴルは凱旋門賞制覇ならず、直線残り25mまで先頭だったが2着

人気薄が大レースを勝つためには、血統面の後押しがなければ不可能。逆に言えば勝ったソレミアはかなりの恩恵を受けたといえる。ソレミアは父がサドラーズウェルズ系。

つまり、サドラーズウェルズの人気薄が勝つような馬場状態の中、父ステイゴールド×母父メジロマックイーン(さらに言えば母母父ノーザンテースト)という日本血統馬が最高に強いレースをしたのだ。これは、誇ってしかるべき結果だと考える。

もちろん、それに対して「よくやった」だけで片付けて良いレースではない。最大のチャンスを逸したことに対する無念さと、それでも進んでいかなければいけない自分の運命を呪いつつ、問題を分析し、次の機会に生かさなければならない。

そして、ファンとしてはその強さを誇りつつ、無念に打ちひしがれつつ、来年のロンシャンにその思いを馳せることにしたい。

なんにしても、オルフェーヴルはいい馬だよ。最高の馬だ。

オルフェーヴル、お疲れ様。次はどんな夢を、私たちに見せてくれますか

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