(C)Mina Mina
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まず、微妙な時期であることは承知していることは表明しておきたい。ただ、だからこそ、考えていきたい。競馬ファンのひとりとして。

3月1日に行われた中山記念、GI馬3頭が集結して注目を集めたレースは、オークス馬のヌーヴォレコルトが勝ち切った。直線の叩き合いは見応えがあり、前評判通りの良いレースとなった。

ヌーヴォレコルトが強かったのは当然として、彼女をアシストしたのが岩田騎手の“好騎乗”だったことは明らかだろう。

ただ、岩田騎手はこの騎乗により、制裁を受けている。コーナーで1度、直線で1度、計2箇所が対象となり、15万円の過怠金をかせられている。

色々意見はあると思うが、私はこの制裁は厳しいと感じている。コーナーのごちゃごちゃは、まぁよくある範疇のことだし、直線に関しては完全に1頭分、進路が開いていた。むしろロゴタイプのクリスチャン・デムーロ騎手が左ムチを叩いて内を締めに来ている。

これで岩田騎手が制裁の対象になるというのは、いかがなものだろうか?

Twitterで話していた矢先、TAROさんがわかりやすく記事にしてくださったので、詳しくはこちらを参照あれ。

http://blog.livedoor.jp/yamamototaro/archives/51577386.html

JRAの制裁は妥当か?

今回の件に関して納得できない理由は2つあると思う。

ひとつはJRAの基準が曖昧であること。TAROさんの記事の画像を見てもらえればわかると思うが、昨年の横山典弘騎手騎乗のジャスタウェイのほうが“ノースペース”だった。しかし、過怠金の額は岩田騎手のほうが高い。

私が不勉強なだけかもしれないが、基準がかなり曖昧な感は否めない。

明確な基準を作らなければ、騎手がかわいそうだし、ファンとしても納得できない部分がある。よって、基準作りは必要ではないだろうか?

2つ目は、そもそも制裁の対象となる騎乗の基準が低すぎるのではないか、という点だ。

今回の岩田騎手の騎乗は、普段から競馬を見ている人間にとってよく見る光景だった。語弊を恐れずに言えば、あれくらいは攻防の範疇とみなしていいと思う。

人と馬の命がかかっていることなのだから、デリケートな問題であることは重々承知している。事故を防止するために、厳格なルールを用いるのは必要なことだ。

しかし、基準を低く設定しすぎた場合、別の問題が出てくると感じる。

騎手の危機察知能力の低下だ。

例えば公園からジャングルジムが消えている現象に似ているのではないだろうか? ジャングルジムは危険だ。子どもがじゃれて落下したり、頭を打ったりすることなんて、日常茶飯事だろう。大けがや、命に関わる事故に発展する可能性もある。

ただ、だからといってジャングルジムを撤去することが解決策となるのだろうか?

一時的にはいいのかもしれないが、長い目で見たら、子どもの危機察知能力の低下につながるのではないだろうか?(※ジャングルジムだけを差すのではなく、危険なものを排除していったら、という意味で)

事故防止対策は必要だし、競馬ファンとしても落馬事故は見たくない。だから、対策を講じる必要が有ることも分かる。しかし、何事にも「程度」がある

制裁の対象を引き下げることが、安全につながるとは限らないし、競馬の魅力を削ぐ原因になりかねない。それよりも、多少のラフプレーにも対応できるよう、騎手の技術向上に努めたり、悪質な騎乗には今まで以上に厳しい制裁を下すといったことで対応していく必要があるのではないだろうか

そんなことを感じた中山記念だった。

さて、今週はクラシックへ向けた“王道トライアル”が開催される。

皐月賞へ向けた弥生賞、そしてルージュバックへの挑戦権を掛けたチューリップ賞だ。それぞれのレースにおける注目馬は以下になる。

その馬の名(弥生賞→A、チューリップ賞→B)は↓↓(ランキング内で『アルファベット→馬名』の順で記載)

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