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朝日杯FSとジャパンカップを制し、先日引退を発表したローズキングダムが6月14日、日高町門別のブリーダーズ・スタリオン・ステーションに到着。来シーズンから始まる種牡馬生活の準備に入った。

http://uma-furusato.com/news/detail/_id_72976

海外からのオファーを断っていた

ローズキングダムは父キングカメハメハ、母父サンデーサイレンスという血統。いずれも現在の日本競馬に欠かせない2大血統だ。

ただ裏を返せば、今はどの馬もサンデーサイレンスかキングマンボ(あるいはミスプロ)の血を持っている。このため、種牡馬としては繁殖牝馬を選びづらく、「需要がない」という状態に陥りかねない。(下記参照)

http://jinkeiba.com/2013/0606/4510

「海外からのオファーもあった」とのことだが、それを断り日本で種牡馬入りしたことがどう出るか。

今や海外でもサンデーサイレンスやキングマンボの血は猛威を振るっている。キングマンボ系ではワークフォースが凱旋門賞を制覇。サンデーサイレンス系にしてもハットトリック産駒のダビルシムが最優秀2歳牡馬に輝き、ディープインパクト産駒のビューティーパーラーがデビュー4連勝でフランス1000ギニー(仏GI)を制するなど、勢力を拡大している。

ローズキングダムはいずれの血も持ち合わせるため、主な交配相手はノーザンダンサー系の牝馬ということになる。となると、海外のほうが選択肢が広がる可能性があるし、ローズキングダムの切れ味とノーザンダンサー系牝馬のスタミナがマッチしてバランスの良い競走馬を出すかもしれない。

と思って海外での種牡馬入りにも少し(いや、かなり)期待していたのだが、その線はひとまず消えたようだ。

もっとも、日本でも可能性がないわけではない。血統は一流だし、生産者も「150頭以上の牝馬を集める」と意気込んでいる。種牡馬として成功することは簡単ではないだろうが、ある程度の牝馬が集まるのであれば、持ち前の切れ味を受け継いだ産駒が生まれるかもしれない。

どんな産駒を輩出するのか、まずは動向を見守りたい。