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武豊騎手の新人最多勝利記録を更新するなど、デビュー当時から注目された三浦皇成騎手

しかし、それ以降は鳴かず飛ばず。師匠だった河野通文調教師と決別し、中央競馬史上最多となる9頭の落馬事故の発端となり、タレントのほしのあきさんと結婚するなど、騎乗以外のことで注目されることが続いた。

重賞も年に1度勝てるかどうかという程度で、GIでの実績はいまだにない。最近ではすっかり影が薄くなってしまった

もっとも、馬券的にみると彼は必ずしも「嫌うべき騎手」ではない。むしろ馬券というフィルターを通してみると、非常に「買いやすい騎手」ということができる。今回はそこにフォーカスしてみよう。

三浦皇成の「買い時」と「消し時」

では三浦騎手はいつ買って、いつ消すべきなのか? これは単純明快で、「東京では基本的に買い」、「中山では基本的に消し」と定義することができる。

三浦騎手は、東京と中山で成績の波がありすぎるのだ。以下は今年2013年の東京と中山での成績の比較だ。

東京
(10- 6- 7- 42)
勝率15.4%
複勝率35.4%
単勝回収値195
複勝回収値114

中山
(3- 3- 6- 48)
勝率5.0%
複勝率20.0%
単勝回収値21
複勝回収値69

ご覧のとおり、東京では好走率35%、複勝回収値でも100をこえている。一方、中山では勝率はわずか5%、複勝回収値も61と散々な成績だ。これは過去数年でも同じ。そして残念ながら今年も全く改善されていない。

この不安定さがある意味でブレイクしきれない理由とも言えるが、これだけ分かりやすい傾向が出ていると、馬券を買う側としてはむしろありがたい

中山で人気馬に乗っていたらまず疑ってかかるべきだし、逆に東京で人気にならないようなら積極的に狙ってみると面白い。

と、どうしてこんな中山開催が進んだ中途半端な時期にこの記事を書いたかといえば……開幕週に書こうと思ってうっかり忘れていただけなので(苦笑)、残りの中山開催およびこれから始まる東京開催でも活用して損はないだろう。