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函館記念では3番人気トウケイヘイローの武豊騎手が鮮やかな逃げ切りで重賞を連勝。

一方、1番人気に支持されたエアソミュールは道中掛かったことが災いして掲示板にも乗れない惨敗となった。

トウケイヘイローに関して「人気薄でこそ」と書いたが、騎手を見ると和田騎手にもそういうことができるかもしれない。和田騎手は腕っ節があって、人気薄に乗っていると信頼して買うことができる。一方、1番人気で勝っているイメージがあまりないな、と。そう思って、調べてみると……

過去5年1番人気騎乗成績(重賞限定)
和田竜二
騎乗回数8回
1勝

武豊
騎乗回数50回
12勝

和田騎手の場合は1番人気に乗る回数自体が少ないにせよ、8回乗って1勝というのは特別優秀とはいえない。穴馬に乗った場合には強引にインをつくなど思い切った騎乗を見せるが、1番人気に乗るとどこかこじんまりと乗ってしまう。多かれ少なかれ、どの騎手もそうなのだけれど、腕っ節がある騎手の場合は余計に「外行きの騎乗」をやった時に目立ってしまう。

一方、武豊騎手は和田騎手のような腕っ節があるわけでも派手さがあるわけでもないが、「ソツなく乗る」ことに関してはいまだ天下一品で(というか、最近、調子がどんどん上向いている)、人気馬で勝つ方法を知っている騎手ということができる。

ちなみに和田騎手は10番人気以下の馬に91回騎乗して6回馬券圏内に持ってきているのに対して、武豊騎手は40回以上してわずか1回のみ。「人気馬を勝たせられる騎手」と「穴馬を激走させられる騎手」の違いが現れた成績といえる。

これを考えても今回のエアソミュール切りは正解、(好走血統に合致しながら消した)トウケイヘイローに関しては失敗だったなぁと。私は予想の際、騎手というファクターをそこまで重視するタイプではありませんが、どういったタイプの騎手が乗っているかを考慮することは大事なので覚えておいて損はないでしょうね。