後味の悪かったジャパンカップ、オルフェーヴルはよくやった

なんだろう。

現地で見てきたが今回のジャパンカップは私の競馬観戦歴の中でも屈指の

「微妙過ぎる一日」

だった。

天皇賞秋では馬券を当てて、なおかつデムーロ騎手の立ち振舞に涙した。それがあったから「燃え尽き感」ではないが、ジャパンカップに対する期待値はもともと高くなかった。

もちろんオルフェーヴルとジェンティルドンナの叩き合いには見応えがあったが、（確かに微妙な判定ではあったとはいえ）長すぎる判定待ちは正直冷めたし、それは私だけではなかったのだろう。確定後もジェンティルドンナと岩田騎手へ対する拍手と歓声の少なさと言ったら……。

12万人近い大観衆が詰めかけたにもかかわらず、すっきりした名レースにならなかったことが素直に残念である。

詳しいレースに関する回顧はまた次回に持ち越すが、オルフェーヴルはよくやった。

戦前に指摘したように、馬体を海外遠征に伴う「海外仕様」から「日本仕様」に戻すことは簡単ではない。疲労や準備期間の短さはもちろん問題だったし、不安要素を挙げていったらかなりのものが上がった。実際、状態もそれほどよくなかったように思う。

その中でも着実に走り、あわや1着というシーンを作ったのだからやはりこの馬は強い。世間一般的には牡馬3冠馬で凱旋門賞2着馬が3冠牝馬に負けるなんて、という声もあるだろうが。

一方でジェンティルドンナの強さに疑いの余地はない。ウオッカ、ダイワスカーレットから続いてきた「強い牝馬」の系図は、ブエナビスタへとつながりジェンティルドンナへと受け継がれたことが明確になった。

また3着のルーラーシップはやはり出遅れが響き……という結果。もちろん出遅れてなお勝てるくらいの力はあると思っていたが、ジェンティルドンナの強さは予想を上回った。

レースのラップ云々も含めた回顧はまた今度。

さて、今週はジャパンカップダートが行われる。このレースでは、明らかに「不利を受けている」馬たちが存在する。その馬たちとは……

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