世界競馬の総決算とも言える凱旋門賞の制覇を目指すオルフェーヴル。キングジョージも終わり、いよいよ凱旋門賞の勢力図が固まってきた。
イギリスの大手ブックメーカーによれば、『ウィリアムヒル』によれば、人気は以下のようになっているとのこと。
1番人気 キャメロット
2番人気 デインドリーム
3番人気 ナサニエル
4番人気 セントニコラスアビー
5番人気 オルフェーヴル
〜〜〜
8番人気 ビューティーパーラー
1番人気は今年のイギリス2冠馬でニジンスキー以来の3冠を目指すキャメロット。2番人気はご存知、昨年の凱旋門賞馬で今年はキングジョージも制した歴史的名牝デインドリーム。3番人気は昨年のキングジョージ馬で今年も2着にきたナサニエル。強敵揃いの中、オルフェーヴルはどのような走りを見せるのだろうか……。
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オルフェーヴルの5番人気は現時点では“過大評価”
5番人気という微妙な評価をどのように受け取れば良いか。文字面だけ見れば、私はかなり高い評価だと感じている。
日本馬の欧州遠征、特に中距離以上のレースともなると、惨敗の連続だった。凱旋門賞で好走したのはエルコンドルパサーとナカヤマフェスタのみで、直近の遠征でもグランプリボスやヒルノダムール、ディープブリランテが大きく期待を裏切っている。
日本の3冠馬とはいえ、欧州での実績がない馬に対しては少々評価が高すぎる。“未知の魅力”があるとはいえ、現時点では過大評価といって差し支えないだろう。
蓄積疲労という大きな不安
オルフェーヴルは勝てるのか。正直、まぁやってみなければ分からないわけだが(苦笑)、個人的に気になっているのが蓄積されてきているであろう疲労の問題だ。
オルフェーヴルは菊花賞、有馬記念に出走。そして休養には入ったが、阪神大賞典と天皇賞春という3000mを超えるレースを2つ使い、宝塚記念にまで出走した。
昨年の凱旋門賞以降、走破した距離は1万3900mにも及ぶ。これに加えて前哨戦や輸送の疲労も加わるのだから不安は膨らむ。
ちなみにエルコンドルパサー、ナカヤマフェスタは当年、凱旋門賞までに出走したのは3レースのみ。いずれも2400m以下の距離だった。
レースの疲れをどこまで癒せるか、どこまでの状態に持っていけるか。世界制覇を目指すオルフェーヴルにとって、本当に大きなポイントとなる。
血統面は“日本近代競馬の結晶”
とはいえ、血統面での期待は大きい。“日本近代競馬の結晶”はディープインパクトが菊花賞を制した際に使われたフレーズだが、オルフェーヴルにこそ、この言葉は相応しい。
父ステイゴールド、母父メジロマックイーンという“黄金配合”に加えて、ノーザンテーストのクロスまで持ち合わせている。日本競馬が積み重ねてきた歴史を、血統表で知ることができる。
馬場が合うかどうかはやってみなければ分からないが、「これでダメなら仕方がない」とも思わせてくれる、スタミナに溢れた血統だと感じる。
もちろん、本場のノーザンダンサー系×ノーザンダンサー系のような配合には適正面で遅れを取るだろうが、日本競馬の結晶が打ち砕かれるならそれはそれであきらめがつく。
強力なライバルや状態面など、不安もかなり多く、現時点では厳しいと言わざるをえない。しかし、“日本近代競馬の結晶”として堂々とレースに臨み、結果を見てみたいところだ。素直に、イチ競馬ファンとして。
とにかく順調に、とにかく疲れを癒して。オルフェーヴルの今後に注目したい。